浅野弁護士の事件簿

事件No・004「破産する医者――明暗を分けるタイミング――
(記・2004年10月)

かつてのバブルの頃。

ある開業医の方が、銀行員に「投資だ、相続税対策だ」と勧められるままに、
マンションの部屋を10箇所も、ローンを組んで、購入しました。

返済の為に、借金を繰り返した(事件簿02「ローンが払えなくなったら払わない!」
参照)ので、毎月の返済額が、同じく毎月の医療報酬収入と同じくらいの金額
になってしまいました。

総負債額は7億円。
不動産を処分しても2億円減るだけなので、5億円の借金は残る計算となります

当職が債務整理を受任して、破産を申立て、免責も認められました。
依頼者本人も意外だったようですが、破産しても、医師免許は取り消されません。
免責後は、心機一転、どこかで勤務医でも、と考えていたようですが、幸いなことに、
資金を出してくれる方がいて、近所で診療所を新しく開設しました。
出資した方に聞きましたら、免責で、借金がゼロになったので、逆に投資しても
(金を貸しても)、安全なのだとのことです。

同じく医師の方。
やはり同様の、投資失敗のケースで、なんとか返済しようと詐欺まがいの借金を
繰り返して、どうしようもなくなってから、相談に来られた方もいます。
裁判所に「詐欺的な借入」だと、免責が認められないケースでした。
せめて、あと2−3年早く、弁護士に相談していたら、前述の方と同様に、
なんとかなったはずでした。

こちらの方は、その後、残念ながら、連絡が取れなくなったままです。

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