浅野弁護士の所感
所感No・005「たかが借金で、自殺など考えるな」
(記・2004年10月)
自殺や犯罪行為などを考える前に、弁護士に相談すれば、と思う事例は、
年々、増加しております(
所感01「武富士・強盗
放火殺人事件」参照 )。
特に「借金関係」が、目立って多くなってきている気がしてなりません。
当職あてに、以前の顧客の方から電話がありました。
家主の方(大家)が自殺してしまった。
相続人と称する者が立ち現れ、立ち退きを迫られている。
また、住んでいる家が競売事件になったようだ。
「どうなるのだろう」との事でした。
その後の詳細は略しますが、結論を言うと「あまり心配する事は無い」です。
しかし、問題は、家主の方。
「ただの借金で自殺するなど、とんでもない話だ」と思いました。
何の解決にもならないと思います。
たかが借金です。
近くの弁護士にでも相談して、破産なり、民事再生なり、解決方法は
いくらでもあったはずです。
この自殺した家主の方も、バブル時の不動産投資の失敗でした。
金融機関が融資するからと持ち込んできた投資物件を言われるまま購入し、
ローンを組んだのですが、家賃収入が返済の半分にも達しない状況でした。
問題は、「本人がひとりで悩んでいること」、にあります。
つまり、弁護士に相談することなど考える状況ではない、という点です。
周囲で気が付いた方が、知り合いの弁護士に相談して、本人に会わせるなどの
方法がありますが、行政でも相談の窓口など設置すること、さらに、それらを
大規模アピール(テレビCM等)すること、なども必要ではないかと思います。
繰り返しますが、「たかが借金」 です。
「生命」と等価値の物では無い筈です。
昨年(H15年)の自殺者は34,427名――10年前の5割増し――との事です。
(H16年7月発表 警察統計資料)